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さんじゅうろうの覚え書き

不治の中二病を患っている中年男『さんじゅうろう』の他愛のない覚え書きです。10年後には立派な黒歴史になっているかもれしない。

【雑談】昔、住んでいたアパートが火事になった時の話

これから寒い冬がやって来ます。暖房器具が活躍する季節でもあり、活躍する反面で火災へのリスクも高まりますので皆さんもご注意下さい、

今回は私が以前住んでいたアパートが火事になった話を書きたいと思います。

実際に火事に遭遇するとどうなるか?

それが少しでも伝わればいいかなぁ…と思って書いてみます。

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まず、はじめにコレを見て頂きたい。

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これは昨日紹介した本の中の1冊。『隣り合わせの灰と青春』です。汚れてはいるけど、まぁ…20年位前の本だと考えれば普通ですよね。

さて、コレを裏返して見ましょう。

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明らかに変色してる部分がありますよね。なんか日焼けの痕の様になってます。

実はこれ、火事の時に大量に発生したススで変色してしまった痕です。

多分、この上にはマリオペイントに付属していたマウスパッドが重なっていたんだと思います。現在は行方不明ですが、丁度マウスパットにもこんな感じが変色があったのです。

ちなみに、言ってなかったので言うと、出火したのは私ではありません。

私の斜め上の部屋に住んでいた若者です。これを見るだけでも凄まじい量のススに見舞われたのがわかると思います。

それではその経緯を語っていきたいと思います。

年末のある寒い日の朝

あれは二十数年前の年末のある寒い朝の事でした。その半年前に結婚し、年末には無事長男を出産した嫁が暫くの間帰省した時の事でした。(おい…計算…。)

私はすっかり1人の生活を満喫していて、自堕落の極みののような生活。

その日もこたつに入ったまま眠ってしまい、朝、まどろみの中で目覚めてボンヤリとテレビを観ていました。杉本清さんとさんまさんが競馬の話をしてるヤツ)

部屋の外がなんか騒がしいけど、朝の喧騒なんていつもこんなもんだろうと意に介せず、まどろみタイムを満喫していました。あと、一時間半もすれば出勤時間なので、ギリギリまでのんびりしてようと言う気がマンマン。

しかし、そんなまどろみタイムもある異変に気づき終了します。

「なんか……暑いな…こたつか?違うな…顔に熱気が来るぞ…なんか焦げ臭いし……」

直後、私の部屋ののドアをけたたましくノックする音と共に叫び声が聞こえる。

「火事!!火事だよ!!」____________と。

 

火事発生その時、私は…

「マジっすか?何処ですか?」

「二階だよ、真ん中の部屋!!」

確かに黒い煙が二階から上がっている。自分は、なんか訳がわからないまま二階に駆け上がっていった。

数人の住人が部屋の前にいて、狼狽えている。まだ中に人がいるかもしれないと言うのだ。

ドアに鍵が掛かっていたと言うのだ。

1人がドアを蹴破ろうとしていたので、制止する。

すりガラスの向こうに大きな炎が見えたからだ。

知識としてはにわかではあったが、ここでドアを開けたら一気に炎が吹き出してきそうで危険だと思った私は「映画で観た、炎が襲ってくるかもしれないから危険」と叫んでいた。

多分、少し前にビデオで観た「バックドラフト」の影響だろう。

 

しかし、人がいるとなれば話は別だ。ドアを必死にノックしながら「玄関から出れなかったら、二階の窓から飛び降りろ!」と叫んでいた。

すりガラスの向こうから見える炎はさっきより明らかに大きくなっており、我々も避難せざる得ない状況になっていた。

中に人がいる!でもどうにも出来ない!そんな時、消防車が到着。

通報から現着の間まで実際は物凄く短い時間だったと思うが、そこまでの時間が物凄く長く感じられた。

 

消防車到着!消火作業は迅速

最初の消防車が到着するまで、多分10分もかかってないと思う。そこからの消防隊の作業は迅速だった。消火活動に加えて、各部屋に入り家財などに防炎シートを被せで窓を全開にする。そのチームワークの凄さに素人とプロの違いを見せつけられた。

「部屋の中の人は?」私はそれだけが気がかりだった。

しかし「中に人いなかったみたいだよ」という話を聞いてホッとする。

後は消防隊の皆さんに任せるだけである。

消化は着々と進んで行った。

大勢の野次馬と一緒に消火作業を見ていたのだが、その野次馬の中にいたのだ。

「出火元の住民である青年が」

住民みんなで彼を取り囲む。今までどうしていたのか?と問いかける。

聞けば、タバコの火がこたつ布団に燃え移り炎上。焦ったからは布団を抱えて風呂場へ。

湯船に放り込んだが勢いが収まらず、通報をするために200メートルほど向こうの公衆電話へ電話をかけに行っていたらしい。

もうね……鍵とか掛けとくなよ…と、怒りの感情やら憤りがやらがゴチャゴチャになった中、住民みんなが思ったのは「無事で良かった…」という気持ちだった。

 

ここからは大人の説教タイムだ

火事は1時間ほどで鎮火して皆が部屋に戻れるようになった。出火元の若者は消防局員に事情を聞かれているようだ。

部屋に戻ると、思ったほど私の部屋には被害が無かった。しかし、ススであちらこちらが真っ黒になっており(上記写真参照)、掃除が大変そうだ。とりあえず、会社に電話を入れて事情を話して1日休みを貰う。年末商戦の忙しい時期だったので、上司はちょっと不機嫌だった。

その夜、出火元の彼と大家を交えて話し合いの場が持たれる事となった。

彼はまだ未成年で私よりも5歳近く年下だった。

「とりあえず、彼だけでは話にならないと思いますから、彼の親と連絡すべきだ」とその場で話合われたが、どうにも彼の口が重たい。何処か言いづらそうにしている。

よくよく話を聞いてみると、彼は親と絶縁状態で連絡をとってないと言ってきた。

「でもね、これは責任の話なんだよ」

「君が1人で責任を追うことが出来る大人なら構わないが、そうじゃないだろ?」

「いいか?これはね君の事情がどうこうと考慮に入れれる問題では無いんだ」

「君は親に連絡したくないでは無くてしなくちゃいけないんだよ」

住民たちは口々に彼に語りかける。大家さんは始終困り顔だった。

大家さんはお婆さんで、結構遠くの家に住んでいる。

それでも決まった日にアパートにやって来ては渡り廊下や駐車場を掃除していて、私も何度か挨拶を交わしたが、とても良い人なので気の毒になった。

私の部屋の上、ちょうど出火した部屋の隣に住んでいたのは、新婚の夫婦だった。

今回の火事での被害が一番大きかったらしく、家財道具は全滅だったらしい。

そこには嫁入り道具もあったらしく、お嫁さんは終始泣いていた。

気の毒になぁ…と思いながら、自分も同じく新婚なのを思い出した。

七年近くつきあってからの出来ちゃった婚で、新婚感は皆無だったが、確かにココに嫁と赤ん坊がいたら、こんなに冷静には話すことは出来なかっただろうなぁ…と考えていた。

とりあえず彼には「親を交えて」と言う事で話に区切りがついた。

だけど結局その後、彼の姿を見ることは無かった。

 

後始末

部屋に帰ると市から救援物資が届いていた。ペラペラの毛布とカンパンと幾つかの備品だ。

カンパンは私が金欠で死にそうになった時に食べようと茶棚にしまった。

後日、保険屋が家の被害を聞きに来たが、ゲーム機と漫画本にススが被ったとかは言えなくて、「まぁ、そんなに大きな被害は無かったですよ」と報告した。

更に後日、大家さんから見舞金として一万円が各世帯に配られた。申し訳なく思ったが、気持ちだと言うことで頂くことにした。

それよりも数日間、1人部屋がちょっと寂しく、心細かった。

もういくつ寝るとお正月……だけどゲーム屋に正月は無いな。

就寝時、ボンヤリと煤けた天井を見ながら、私はそんな事を考えていた。

 

あとがき

火事は本当に怖いですよ。勿論その他の災害も怖いんですけど、何の前触れも無くいきなり起こりますからね。

自分だけでは無く、周りに多大の迷惑を掛けてしまいますからね。

冒頭にも書きましたが、冬場は火事が多いです。火元だけは十分にご注意下さい。